これリストラかも…どうしよ?

人事から突然届いた一通のメール

陰湿なモラハラ部長がハイテンションに…早期退職でよかったか?

「ついに頭もおかしくなったのか」。朝から部長と一緒に行動していた同僚が気味悪そうに話してきた。

  朝一番に部として顛末書モノのミスが発覚したというのに、「アハハハ、これ見て。笑っちゃうよ~」と妙にハイテンションだったとな。

 この部長。小心者を絵に描いたような人物で、常に上からの叱責をビクビクと恐れているにも関わらずだ。このところミスが相次ぎ、陰気な顔つきが続いていただけに異様さが際立つ。
 そこまで上機嫌なのは、オイラの早期退職の申請を歓迎しているからに違いない。
 部長が異動してきたのは一年ほど前か。花形とは言えない地味な部署にいる部下たちを早い段階から見下してきた。対外的にはヘコヘコしまくって余計な仕事を押し付けられ、部内では必要以上に偉そげに振る舞う。
 性格が明るければまだマシなのだが、やり口は陰湿極まりない。
 

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Gerd AltmannによるPixabayからの画像

 
 例を挙げる。他の部員が大勢いるところで、ミスをした担当者を自分のデスク前に立たせ、「君は○○も知らんのか。ハッ、呆れた。そもそも君は…」などとミスとは関係のない話まで持ち出して長時間ネチネチ…。
 しかし、後方支援の仕事というのは、得てして長年いる人間のほうが把握しており、指摘はトンチンカンで大半は的外れに終わる。また地味な部署に回されるぐらいだから、他の部から降りてくる部長はそもそも能力不足のケースが多い。
 当然部員からは蛇のごとく嫌われており、冒頭の同僚も「どうせならこのまま気が狂っていなくなっちまえ。あと少しの辛抱だ」と軽口を叩いていった。ここで話は部長が着任してきた頃にさかのぼる。

シックスコア

勤務シフト担当の言葉に救われる

 オイラのこれまでの経歴に気を使ったのか、新しい部長の着任に当たり、一対一による面談が設けられた。
 その際、求めに応じて部の改善点をいくつか挙げていったところ、表情はにわかに険しくなり、態度が豹変して見るからに不機嫌そうに。それ以来、お互いに最小限の会話しかしていない。
 生意気と思ったのか、越権と感じたのか知らないが、ポーズだけで聞く耳を持たぬなら、初めから聞いてくるな。時間の無駄と悟り、接触をできるだけ避けることにした。もともと交戦を好まぬ、平和主義者なのだ。
 そんなこんなで、社外に出る機会がほとんどなく、引っ込み思案が大半を占める部署内において、自分が唯一憎たらしい存在だったのかもしれない。
 本日の退社前に勤務シフトの作成担当者に呼び止められた。早期退職の件で部長から連絡を受けた旨の報告があり、「残念ですが、ご本人が決めたことですから」とも言ってくれた。
 これがまともな社会人の対応だよな、と少しホッとする。図らずもウンコ野郎を喜ばせてしまったという忸怩たる思いも薄らいでいった。
 申請が承認されれば4月末に退職となる。それまでは迷惑かけないよう、いかに仕事のモチベーションを保つかが課題だな。

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