政治がダメなら神頼みしか? 「コロナ退散」祈願に一冊
あのタイミングで「うちで踊ろう」のコラボ動画を出した神経にはビックリしたよ。リオデジャネイロ五輪の閉会式でマリオに仮装して以来、的外れのポピュリズムがいよいよ鼻についてきた。今の状況で庶民が喜ぶのは「お金」しかないッス。案の定、炎上、もう退場? ここぞとばかり、国会で取り上げる方もどうかしてると思うが。
さて、政治家が頼りにならないなら神様に頼むしかない。とはいえ、日本史は好きでも神話になるとさっぱり分からない。オイラのような人はたくさんいるのではないか。恥じる必要はまったくないはず。学校で習っていないのだから仕方ないのだ。
天岩戸、因幡の白兎など個々の話は知っているが、神話全体になるとぼんやりしてしまう。社会人になってから興味が湧いてきても、偏向というか思想的というか、独特な雰囲気が強烈に出ており、オイラのようなノンポリにはますます近寄りがたかった。
手軽に日本神話を説明してるものはないかと探したときに見つけたのが、ネットメディアの幻冬舎plusに連載されていた「落語DE古事記」だ。最近になって書籍化されたが、収録コンテンツの一部は今でも閲覧可能だ。電子書籍もある。
価格:1,287円 |
神様にボケ、ツッコミ
筆者は落語家の桂竹千代。大学・大学院で日本古代史、古代文学を勉強したそうだ。師匠の桂竹丸は歴史ものの新作落語を得意としているらしい。
文体は軽い。神様相手にボケたりツッコミを入れたり、小咄のようにあっという間に読破できる。神様の名前はやたらと長ったらしいが、余計な神様は省略して話の筋に必要な神様のみ出てくる。
それでいてイザナギ、イザナミから始まるファミリーツリーがきちんと頭に入っていくのは、巧みな取捨選択のおかげだろう。
大黒様でも大丈夫
本書では古事記の上巻に当たる日向神話までを収めている。神武天皇以降が出てこないのが寂しいが、さすがにツッコミとか入れづらいのかもしれないね。
ちなみに病気平癒の神様はオオクニヌシノミコトになるようだ。皮を剥がされた因幡の白兎のケガを治したことに由来するとな。恋愛成就やら他にもご利益があるという。
大雑把なことに神仏習合で大黒天も同じ神様の扱いになってるらしいので、皆さんの近所にも祀られている神社があるだろう。不要不急の外出を控えている折ではありますが、その辺で見掛けたらコロナ退散をよ~くとお願いしてくださいませ。
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