「できる人ほど辞めていく」 残れば何を言われる?
できる人ほど辞めていく。できない奴ほどしがみつく―。
早期退職制度について、後輩が得意げな顔で教えてくれた。こいつにとっては、まだまだ先の話だから他人事のように話すんだろうな。
しかし、会社を泥船に例えるような陳腐なウワサが我が社にも広まっていたとは、なんとも情けない気持ちになる。周りに一切関心を払ってこなかった自分にも責任あるのか。
立ち話ついでに後輩から聞いた話の中で、印象に残ったことを以下に羅列する。
- 原則として「基準に達した社員は全員辞めてほしい」と会社は考えている
- 会社の将来を左右するレベルの経営戦略やプロジェクトに関わっている社員が早期退職を希望した場合は適用されない。辞めても退職金の割り増しはない
- 退職勧奨(という名の「肩たたき」)を断っても報復人事はしない、としているが半数以上がその後、異動になっている
1について、年齢構成比が逆三角形に年々近づいているのは実感できるので、本音だろう。自分だってそう考える。となれば、3もやむを得ない。2はレアケースで、過去には部長、局長級も制度を利用して辞めていったとのこと。
問題に思ったのは、会社に残って万一異動になったら「仕事できないけれど、会社にしがみついた奴」と認定されてしまうことだ。「人並み以上に仕事で結果を出せば問題なし」という態度で、付き合いの悪いまま、この年齢まできた自分には、その境遇は耐えられないかもしれない。面談まで時間があるので、いろいろと考え込みそうだ。